double standard

平成仮面ライダーへの思い入れを語ります。現在は更新停滞中。

ディエンド海東という男

海東大樹が好きです。
というと、「どのあたりが?」と訊かれることは間違いないであろう、と勝手に確信しています。というかむしろ訊き返されそうだよなー、「あれつまりどんなキャラなの?」

そう、『DCD』にまつわる色んな波をモロにかぶった結果、イマイチどころかよくわかんないキャラとなった海東大樹。でもですねえ、そのわりに不思議と海東は海東なんですよ。まあ、わたしがそう見てるってだけなんでしょうけども。でも、そう見えるんです。

本当に善悪に興味がなく、わりに主人公に好意的で、でも敵対することも全然かまわなくて、飄々としてムカつく感じで好きなことだけしている。
好意はあるのに情緒はない。それが一番最初に登場したあの短いシーンで伝わった海東大樹というキャラでした。
それまでの平成ライダーで見たことのない人物で、新鮮だな、この人をもっと見たいな、と思ったことを覚えています。
以後まあそれはそれとして色々妙な要素をくっつけられたりはずされたりしていくわけですが、ふつうそうなると見限りたくもなるのですが、ふしぎと海東だけはなぜか目が離せないのでした。

どんなに毎回違った人物像にされようと、それでも画面の中に立っている海東大樹は海東大樹でしか有り得ない。それはたぶん中の人である戸谷公人さんのポテンシャルなんだろうなって感じます。
あれだけ毎回軸が変わる海東を、戸谷さんはひょいっと演じてしまいます。たぶんですが戸谷さんは表面がいくら変わってもいいと思っている。「海東はヘンな奴」、それだけ握って毎度毎度の脚本を演じている。だから、ブレているのに困っているように見えないのです。いつだって自分が自分であることに疑問を持たないのです。

好きな海東は、初期の會川昇脚本のと、映画イエロー、そして小説版になりますが、わたしはどれが本当の海東だって言う気はない。海東はいつだって海東。どんな描かれ方をしようとも、どこか無機質なところのあるムカつく彼はいつもそこにいるのです。


余談1。海東好きですけど、でもキバを化け物よばわりされたときはTVの前でマジ切れしました(笑)。わたしはそんなに彼らに入れ込んでいたのかと自分を再発見しましたよ…
余談2。海東大樹のキャラソン「Treasure Sniper」、好きなんですけど聴くたんびに、「♪照準合わせた Treasures 僕の願いはブレない」ってとこに差し掛かると「生き方はブレてんだろ!」って突っ込んでしまいます…いや確かに願いはブレてないけどさ!そこは藤林さんさすがだけどさ!