double standard

平成仮面ライダーへの思い入れを語ります。現在は更新停滞中。

『鎧武』第20話・21話 簡単感想

展開はっや!!!
ヘルヘイムの森については、まあ予想に近かったし、それを抜きにしても「あーそう来たか」って感じではあるんですけど、それよりなによりもうバラすのんかい、と。
ちょっとこれまでの平成ライダーのテンポと同じ心構えしていると置いてかれちゃうかもな。
DJサガラも意外と重要なようだし。やっぱり下手に予想はしない方がいいなあ。物語にライドしよう。

しかしヘルヘイムの森の秘密は…なんかこー、いきなりアニメちっく!って感じがしました。でも、なんでそう感じたかいまいち分析できていない…
でもこれで上級インベスは元人間確定かー。エグいぜよ…『鎧武』はなんか全体的に生物的っていうか、内臓に直接触るような生々しさがあるよね。

プロフェッサー凌馬は戒斗のポリシーに興味を惹かれたようですが、わたしもだよ!戒斗にとって「強いものが勝つ」は絶対の掟なんだね。戒斗にとってユグ社は絶対の存在ではないんだ。
ところで、チームを抜けたんだから衣装もチェンジしてくれるはず!と期待していたわたしガッカリ。バンダイさんは分かってない!ずっと着せることによる販促よりも、要所要所でキメさせることによる販促の方が盛り上がるぜ!私服見せろよう(本音)。
あとあの衣装、ステージ衣装としてはかっこいいんだけど、それ以外の場所で見ると汗吸わなそう・動きづらそう・ジャケットのひらひらがどっか引っかかりそうの三重苦で気になります。

ミッチは暗躍…ってよりも、奔走の方が近くなってきた。「舞さんは笑顔でいられるんですよ!」のくだりで泣く。
ナックルとの連携攻撃に激燃え。っていうか、なんか初めて龍玄かっこいい!ってなった(ひでえ)。いやなんか、どうもぱっとしないイメージが…(さらにひでえ)

ほんでもって、ミッチはすべて知ってるというのにそんなことには気づくはずもなく、「覚悟して聞いてくれ」ってミッチを慮る紘汰のイイ奴すぎる様に泣く。

紘汰が体現するもの

もうここ最近、紘汰に毎回胸が痛い。痛すぎる!すっごい真っ直ぐで、しかも真剣なんだもんよ。その分彼が受ける衝撃が激しいのがわかるから、見ているこっちは叫ぶしかできない。同じくお人よしの『龍騎』の真司だって、あれはおバカなだけでそれなりに人間のエゴに免疫があるから、見ていた時の辛さはどっちかっていうと彼が陥ったジレンマに対する辛さだったわけで。
とはいえ、貴虎兄さんの言じゃないけど、許せないものに直面したときちゃんと怒れる紘汰はえらいよ。
そんでもってそんな若者にムカつくシドの気持ちもわからんではない。ってか、スカラーシステムは汚い!これは大人の見事な汚さ!そしてそれに対峙して即座に許せないもの認定する紘汰に喝采!こいつ、中に入ってそこから潰す、って発想すらないよ(貴虎が選んだのはこっちね)!すっげー真っすぐさだなあ、おい。

わたし、貴虎-紘汰の構図は、上からの正義と下からの正義だと考えていたんですけど、ちょっと違うのかな。
いや、その構図は決して間違ってないと思うんですけど、この物語は、乱立する正義のぶつかり合い、じゃないのかな。
物語が進むにつれて紘汰の視野が広くなるというのではなく、紘汰が最初に覚えた怒りをどこまで通せるかって話になるのかな、これは。上の正義があっても下の正義を通す…みたいな。どっちが正しいかじゃなくて。

それにしても、この紘汰が一歩一歩すべてをじかに触れて確かめていくという流れ方が好きである。構成的には、ちょっとなーと思うところも多いのですが。全体もそうだけど一話一話の中でのメリハリも弱いから、乗り切れないって人の気持ちはわかる。
なんだけど、この間コメントでいただいた言葉を借りるなら「再構成」をしようとする話は大好きだ。結論のために過程があるよりは、過程が積み重ねられる話。
これまでのライダーとは違って『鎧武』は落としどころはある程度決まってるっぽい感触なんですが、しかし…たぶん演じる佐野さんの影響があるんじゃないのかなあ、先が見えない。確かめてる過程がダイレクトに伝わる。本当にいちいちぶつかって傷ついて答えを出してるもん、紘汰=佐野さん。
そしてだから彼の痛みがものすごく強烈にこっちにフィードバックしてくるのだ。

来週、もう裕也のこと知っちゃうのかな…?予告のそれっぽい映像見た瞬間、マジで「ぎゃー!」って叫んじゃったんですが…いや、知らねばならんことなんだけども!

カタルシスのある戦闘 シグルドVS鎧武

というわけで紘汰の苦悩はまだまだ続くわけで、ちょっとスカッとしない空気ではあるんですが、そこでとてもよかったですね!シグルドVS鎧武!
いや、毎回ちゃんと紘汰は答えを出してそれを敵にぶつけるのですが、どうもカタルシスが弱くてですね、そこがずっと気になってたんですよ。しかし21話は良かった…

というのは、まずひとつに今回、同能力同士の戦いだったから。いやさー、これまでの逆転劇って、結局アイテムの強さがキーだったわけで。そりゃ強いもの持ってる奴が強いさ…みたいな感じで、ちょっとつまんなかったんですよね。またアイテム入手にも物語があんまないし。
21話は純粋に力と力、思いと思いのぶつかり合いだったので、緊張感があったな、と。シドも本気だったしね。

それからもうひとつには、とにかく戦いがものすごかった。
つーかもうさー、佐野さん動けすぎ!そしてできるからって諸田監督も動かしすぎ!いいぞ、もっとやれ。変身前にあれだけの格闘があるから、変身後のあの緊張感がある。
特に、シグルドの矢を避けての必殺の反撃のくだりが良かったですね!変身解除からのジンバーレモンのとこ。あの避けのタイミングの鋭さは本気ですごい。歴代動ける人はけっこういましたが、佐野さんは確かに一線を画している。
また、あそこで助けが入ったりなにかが起こっての仕切り直しって流れじゃなかったのが個人的にすごく良かったです。
もしくはとんちを効かせての形勢逆転ってのもあるわけなんですが、なんかそれもヒーローのかっこよさとしては弱いじゃないですか。そうじゃなくて純粋に紘汰のポテンシャルの強さで敵を打ち負かした、ってとこに痺れたわけです。かっこいいぞ紘汰!
21話目にしてやっと燃えた!(おい)