double standard

平成仮面ライダーへの思い入れを語ります。現在は更新停滞中。

劇場版仮面ライダードライブ SURPRISE FUTURE

おもしろかったぜー!!!
色んな種類のカーバトルがあって迫力満点でありました。
エイジ役の真剣佑さん、すごいイイネ!って思ったらサニー千葉の息子さんとな!


※コメント欄の指摘を受けて字の間違いを直しました。他の記事は…できたら…いいな…(多い)

あらすじ

未来から進ノ介の息子と称する少年がやってきた!!!
少年は言う――未来の世界は、悪のベルトとその開発者クリムに支配されてしまったと。
その言葉を裏付けるように、進ノ介のドライブドライバーに異変が生じる。
まさか――本当に?
さらには爆発事件の濡れ衣まで着せられ、警視庁参事官により仮面ライダードライブが全国に指名手配!

進ノ介とベルトさんはこの窮地をともに脱することができるのか?
霧子は二人を助けることが出来るのか?

仮面ライダーとして、刑事として、進ノ介にいま最大のピンチが訪れる!

ってな感じでしょうか。

最大の見所

今作、キモは進ノ介と二人のバディそれぞれの絆が大きく押し出されているところでしょうか。
ひとつには、ベルトさんと進ノ介。もうひとつには、霧子と進ノ介。
そしてすなわちこのことによって、今作が進ノ介という主人公ひいては仮面ライダードライブ』という作品の集大成となっているわけです。

ベルトさんは仮面ライダーとしての進ノ介の相棒。
霧子は刑事としての進ノ介の相棒。

今回、それぞれのシュチュエーション(仮面ライダー、刑事)で進ノ介は窮地に立たされます。
機械に異変が生じ、変身が出来なくなる。刑事でありながら、組織としての警察に切り捨てられてしまう。
その過程と解決において、大きい働きをするのは、相棒であるベルトさんと霧子。
ベルトさんとの絆、信頼、今まで積み上げてきたすべてが力となり、仮面ライダードライブは復活を遂げる。
霧子は霧子で、こちらは意思を持って独自の行動をし、泊進ノ介をサポートする。

二人との関係性が進ノ介を救い出していくさまは、まさしく『ドライブ』という番組が描いてきた軌跡そのものです。

またねー、すごくいいのが、一番最初の冬映画が大事な分岐点として語られているところ!
映画版って、どうしても言及しにくいポジションなんですけど、でもあの冬映画はみなさんご存知の通り、仮面ライダードライブのスタートとして超重要だったわけです。そのことを視聴者はずっと握りしめてきていたわけですが、それを作品の中で言ってくれると、「そう、そうだよね!」みたいな感じで、作品の中と外で一体になった感じがして嬉しかったです。

仮面ライダーとして、刑事として

上記のごとく、この映画は『仮面ライダードライブ』のキャッチフレーズが「刑事で仮面ライダー」だったことを深く思い返す内容となっておりました。

いや、ずっと、なんかテレビ本編がなにやりたいんだかわかんねーと言ってきたのですが、この映画はそこんとこしっかりしていて、再認識につながってわたしなんかは良かったです。
実はですねー、この「刑事で」「仮面ライダー」であるというのが『ドライブ』のメインテーマである、ということは、この間コメント欄で寄せてもらったんですが。実はこのコメントに返信する直前にこの映画を見に行っておりまして、この映画が二人の相棒がテーマになっているところまでは気づけていたので、コメントにより、さらに認識を深めることが出来ました。
この場を借りてありがとうございます!

まあ、この映画で刑事であることと仮面ライダーであることが両立していたのかは、読み込みが足りておらずちょっとわたしにはまだなんとも言えないのですが(進ノ介が刑事であり、仮面ライダーであることはよくわかった)、そのへんも語ろうとしていたような気配は思い返してみるとあったように感じます。
これから見る方、もう一度見る予定の方(DVDでも)、その辺意識してみるとおもしろいかもしれません。わたしもDVDになったらもう一回見るかなー。

見所その2

テーマ的な見所は以上ですが、この映画、『ドライブ』ならではの派手さがいっぱいあって豪華でした〜。
まずはカーチェイス!それも、重機やパトカー、果てはデコトラにいたるまで、さまざまな種類の車が出てきて、飽きさせない。これは映画ならではだし、車にフィーチャーした『ドライブ』らしくて良かったなあ。でも、デコトラ、あんなにお金かけたのに壊されてかわいそうだったな…

次になにより未来から来たダークドライブ・タイプネクスト!光っててカッコイイ!
黒地に発光する青はかなりのクールさですね。子ども向けのため、どうしても少々のダサさが加えられる仮面ライダーシリーズですが、映画特別版ということでクールに振り切っててサイコーでした。

そして自称・進ノ介の息子のエイジ役真剣佑さん!いや、この人に目を奪われっぱなしでしたよ。
表情がすごくいい。それも、気持ちで演じてるだけじゃなくて、ちゃんと下地になる演技力があるから、迫力がある。
父親に信じてもらおうとする必死な表情。事態が悪化していくことへの焦りの表情。
そして喜び。そしてあの…
そのすべてに力があったので、ポッと出のゲストという枠を越えて、この映画に説得力を与えることに成功していました。
あとねー、動きがいい。ピタっとはまる。
最後に超感動的な場面で変身ポーズを決めるのですが、それがこの一回だけとは思えないビシっとした嵌まり具合で、わたくし大興奮いたしました。それでもって、「この人は空手有段者では?」とあてをつけ、帰宅後wikiったのですが…いやなんとなんと、千葉真一のご子息でしたかい!そりゃ型うまいわ!
千葉真一を知らない人はぜひともググって見てね!
いやーしかしこれは逸材。個人的にはぜひ、今後の仮面ライダー本編に主要キャラとして登場していただきたいです。

見所その3

あとはざっくり各キャラについてなど。

  • チェイスはけなげやなー。そういえば入場特典の免許証、マッハだったんですけど、「チェイスが良かったな…」と思ってしまってすみませんでした。いやマッハでいいんだけども!でもしょうがないじゃん!
  • そしてそのマッハも、がんばったなー。なんか全体的に噛ませっぽい役回りで、むーんと思っていたのですが、進ノ介復活のときの「よし!」が素晴らしすぎて全部チャラにしました。なにがなんだかわからないけど、でもとにかく状況を打破するために目の前の戦いにボロボロになるまで挑む。マッハは我慢強い、偉いやつだよ…
  • ゲンさんのガラケー写真がキーアイテムになったのにはびっくりした。そして本編と一緒だ!と興奮しました。ああいうアシストがゲンさんの魅力!
  • 無理やりロイミュード幹部を絡ませてこなかったのには好印象。いきなり手を組まれても困るしな、こっちも。
  • 霧子ちゃんも一所懸命よくやった…参事官に立ち向かうシーンはかっこよかったよ。
  • そして参事官も、よく考えると仮面ライダーには二回目の登板になる柳沢慎吾さんでしたが、単純な”嫌な奴”ではないように演じていらっしゃったのがさすがでした。でもやっぱりアバヨは言うんだ!

進ノ介とエイジの掛け合い、「息子だあ?まだ彼女もいないんだぞ!」「そのうち出来るよ!」というのがなんかみょーにリアルで面白かった。
いやあ、今作も、進ノ介こと竹内涼真さんの演技には熱が入っていた!わりと竹内さんなんで信じられている部分というものはある。ベルトさんを壊す場面は胸が痛くなったよ…
あ、あと仮面ライダー的にシフトカーやベルトの互換あってそこんとこもこだわってて良かった〜。でもシフトチェイサーを投げ捨てないでやってくれ!

仮面ライダーゴースト!

って、なんで来たのかは言わないんかい!!!

三人の仮面ライダーが出払っていて大ピンチ!のときにやってきて敵を蹴散らしてくれました、次作の主人公・仮面ライダーゴースト。
派手なカラーリングから受ける印象とは違い、戦い方はまさに不気味!ゆらーりと浮かび上がったかと思うと、予想のつかない動きで敵を翻弄。
いや、このゆらーりな動き、斬新!これだけでもうわたしなんかは「カッコイイ!」となってしまいました。
フォームチェンジはフードを変えることで表現するもよう。うう、プレバンで買わされそうだ…
全体にコミカルなモチーフですが、妙に底知れない感じで、予想を裏切られつつあります。本編が楽しみ〜

でもさあ、いきなり出てきて、いきなり立ち去って、それで終わりってどうなのよ?
何事もなかったかのようにストーリに戻らないでくれ…なんかせめて、「今のは…仮面ライダー?」「わからねえ…だが、助けてくれたな…」みたいな、締めを!締めをください!
『ドライブ』はさーもうさー全体的にさー…始めるなら出す!出したらしまう!その辺を徹底してくれ!

余談ですが、上映後、近くの大学生がゴーストについて「ダセー」と言っていてショックでした…
あと、「ウィザードにそっくり」とも言ってたけど、それはあれかい?フード要素かい?

さいごに なにが足りないかわかったぜ!

そんなこんなでとっても迫力満点で楽しめました夏映画。
本編の終わりがどうなるか、これも踏まえて楽しみですね!


…なんて。
締めるところですが、最後に。
実はこの映画により、『ドライブ』について、わかったことが大きく一つ、あるんです。その話。

わかったこと…それは、なぜつねづねわたしが『ドライブ』を見ていてモヤモヤしているのか、ということ。

上記のようにイイネ!ボタンを押しているかのように見せかけて(!)、その実、映画館では席に座りながら、わたしはまたもや唸っていたのですよ。
放っておくとすべてが表面的に通り過ぎていく…なぜだ…なぜなのだ…
いや、今回はなにがやりたいのかは、わかる。わかるが、それは、監督の柴崎さんが持ち味の粘り腰で浮き上がらせてくれたに他ならない。

しかし、今回、やりたいことがハッキリとある。ハッキリとあるのにわかりにくいってことは、脚本に難があるということだ。
そしてわたしは画面を見ながら考えたのです…何が足りないのか…何をどうしてくれたらもっと「イエー!」とばかりにこの映画で盛り上がることが出来るのか…

何が…

ああっ!
前フリだ!
前フリが足りないんだ『仮面ライダードライブ』!

というわけで別記事書きました。詳しくはこちら

この意味からも、見に行って良かったぜ夏映画!