double standard

平成仮面ライダーへの思い入れを語ります。現在は更新停滞中。

『仮面ライダー THE FIRST』&『THE NEXT』

思い出したら未見だったので、長石監督追悼も兼ねまして、どちらも借りてまいりました。
ちなみにわたしは昭和ライダーを一話もまともに見たことがない人間です。さすがに基本設定くらいは聞き知っておりますが。
期待してなかったんですけど(無礼)、ふつうにおもしろかったです!


仮面ライダー THE FIRST』監督:長石多可男 脚本:井上敏樹

仮面ライダー1号こと本郷猛役は黄川田将也さん。暗い目の、でも清々しさが残っていて、やさしげで、いいなあ。
仮面ライダー2号こと一文字隼人役は高野八誠さん。棒読み気味(笑)ですが、存在感はさすが。不敵な笑いが少し暗くて。

…っていうか女を挟んだ男二人のぶつかり合いだよ(笑)。一話単体で観れば問題ないんだけど…なんか敏樹氏成分過多だなこの二ヶ月(笑)。
まあどうなんだって言われたら、でもここで確かにヒロインに誤解していて欲しい!欲しいなここは!って思っちゃったから、さすが。

改造人間にされてしまった本郷猛の心の葛藤が主な軸なんですね、この映画は。
なんとなく悲しげで、全体に抑えた色調。桜がきれいで、水がきれいで、ナイトシーンがきれいで…

この映画における本郷猛の戦う理由、というかモチベーション。その描かれ方が良かったなあ。
まず水の結晶の美しさを愛する本郷がいて、その結晶は美しいものに反応して美しくなると語らせ、ではその大元の美しいものとはなにかとヒロイン(しかもこの時点では本郷に半信半疑)に訊ねさせ、「いのち」と答えさせる(本郷はこの時点で改造人間としての哀しみを味わっている)。それを受けての、「なぜ戦うのか」の問いに対する答え「美しいものを守りたいだけだ」!あれ良かった。

なによりですが、アクションかっこいー超かっこいい!横山誠さんのアクション好きなんだあ!!
ちなみにわたしは下段キックの打ち合いというものがすごい好きです。
拳法の構えが変身ポーズになるっていうアイディアはいいな!
スーツの質感もだいぶ好みです!

二人で島に乗り込むところからの流れは、燃える!
「知らなかった。俺って実はいいやつなんだな」とかかっこいいなあオイ!この手のやりとりは敏樹氏さすが!

とはいえ叙情過多で、もうちょっと削っても良かったんじゃないかなあとは思いつつ。たぶんストーリーはそこまで求められてないし、アクションの分量増やしても良かったんじゃないかしら。
あと、ショッカーに選ばれる基準っていうのがはっきりとあれば、離反した本郷&一文字と取り込まれた晴彦&美代子の対比が鮮やかになって良かったのになあ、とちょっと思ったりもしました。

あと30分短くてよかったなあ。なんかいまふと思ったのですが、ヒーロー物って1時間30分くらいがちょうどいいのかもしれないな。

そして佐田真由美は戦わないのかよ!女性の素面アクション期待したのにぃ。


仮面ライダー THE NEXT』監督:田�啗竜太 脚本:井上敏樹

仮面ライダーV3こと風見志郎は加藤和樹さん。この方は青年実業家というキャラがなぜこんなに似合うのでしょう。

うってかわってこちらはホラーテイスト。ああなんかあのころこんな感じのがはやっていたような。
単体で、というより、連続してみたせいか、『THE FIRST』の続編として楽しみました。この2年の間に本郷も色々あったんだろうなあ…とか、すでに出来上がった本郷&一文字の友情具合とか、そこに少し距離を置いて関わってくる志郎とか。
といわけで感想が半分以下になっちゃうんですが。
琴美ちゃんが女性としてではないヒロインとして本郷と打ち解けていくのが良かったな。最後のシーン、いいよね。