double standard

平成仮面ライダーへの思い入れを語ります。現在は更新停滞中。

烈車戦隊トッキュウジャーVS仮面ライダー鎧武 春休み 合体スペシャル

お祭り騒ぎかと思いきや、真面目か!

ありそうでなかった異色のコラボ、戦隊とライダーの特別篇!
毎年同時上映で映画やってるんで考えたこともありませんでしたが、そういえば共演したことなかったんですね。いやあ、そうきたかー!
こういうイベント回はわりかし好きです。なんか、THE子ども番組って感じがするんで。


あらすじは、レインボーラインが沢芽市に到着!しかしそこにシャドーラインでもなければインベスでもない第三の悪の勢力が!二大ヒーローが力を合わせて世界を救うぜ!…ってな感じですな。
1時間番組の配分も、ちゃんと「戦隊編」「ライダー編」って分かれていて、どちらも立てる良い案配。テーマも、「街を守る」で二つのヒーローが見事融合!丁寧な仕事です。
なんとなく、コラボっていうよりかは、二番組がシームレスにつながった1時間、って感じでした。

楽しかったとこ

あっという間に仲良くなる女子陣、かっわい〜!舞は巨大ロボにもメロメロになるのか、趣味がおもしろい子だなあ(笑)
ところで志尊淳さん、背、デカいっすね!中性的な顔立ちなので油断してました。
鎧武の変身を見ながら変身するトッキュウジャーと、トッキュウジャーの変身を見ながら変身する鎧武に爆笑。いやあ、ここ、やるべきだよね!っていうかだから言ったんだ、絵面がすごいことになるよって!
しかし、トッキュウジャーは見た目のダサさに反して動きのトリッキーなことよ…鎧武は、やはりカチドキアームズは超かっこいいな!

紘汰、レインボーライン見えるんかい!いや、確かに精神の純度は高いが、イマジネーション能力は低そうだよ、あいつ。
そんでもってまさかの鳴滝!こんだけのために奥田さん呼んだんかいゼータクだな!パペットまで作って!
モグラとちょこちょこ会話する鎧武がかわいい。
フルーツパーラーのくだりがテンポ良くてとても好きです。
そして貴虎にーさんは美味しすぎ!(爆笑)扱いが正しすぎて悶えながら見ていました。いいなあ、「疲れているな」って。あそこでカット終わるのが素敵すぎる。主任は迂闊な人だなあ!

気になったとこ

…とまあ、楽しんだは楽しんだんですけど、むしろ真面目にストーリーが展開した分、気になる部分がいくつか。
いやほんと、お話自体はすっごく真面目なんですよね。二つのヒーローが、お互いに出会って、自分の歩く道について再考する。
もうむしろ、お祭り企画なんだからもっと弾けてよかったんじゃないかって思ったりもするんですけどね。でもまあ、こういう誠実さは好きですよ。

ただなあ。ちょっと今回のVS、『鎧武』というか紘汰の描写がひっかかっちゃったんですよね。
紘汰がなんか「みんなが考える典型的ヒーロー像」すぎて。
なんだかなあ。わたしの中で、今回担当の毛利さんって脚本家は、サブで活躍するときかなりメイン脚本を気にする、って印象があるんですよね。気を遣うっていうんじゃなくて、たぶん番組そのものを好きになるタイプなんじゃないかと思うんですけど、読み込んでくるって感じ。だから、今回も期待していたのですが。
飛び込みの仕事でだったら、割り切って違うキャラにするのはアリだと思うし、そうならざるをえないとも思う。でも、今回はもう何回も本編に参加しての仕事。ほとんど本編が進んでなかった時点での仕事である映画脚本とは違うわけです。それで、これをしちゃうの?

お祭り騒ぎにキャラの整合性がー、なんつーのは無粋だとは思うんですが、だってお話が真面目だったからさあ。これがぶっ飛んでたら気にもしないで済むのですが。

ライトに「君は関わらない方がいい」なんてカッコよく言っちゃうのは、まだ許容範囲(笑ったけど)。でも、舞をレイボーラインに乗せちゃうのは、わたし的にはナシだなあ。
すんません、「ぼくのかんがえたさいきょうのがいむ」の話をしますと、紘汰は舞のことを心配したとしても、レインボーラインに乗せるほど知恵が回ると思えないんですよね。もうね、あいつならずっと「どうしたらいいんだ…!」っつって頭抱えてますね。それに、やっぱり逃がすっていうのが正しいことではないと、たぶん紘汰は直感的にわかってると思うんですよ。紘汰がいつも「わからねえ」って言ってるのは、一番最初に思いつく正論に対してどうも素直に従えない、っていうことだから。どうも正しいと思えない。だから紘汰は確かめようとするわけです。

あれだなー。「ぼくのかんがえたさいきょうのがいむ」をするとすると、ここはミッチが暗躍するね。紘汰をそそのかすんですよ、「ここで舞さんだけでも逃がしましょう」って。あるいは、戒斗でもいいな。「逃がしておけ、そうすれば踏ん切りもつく」ってな感じで。
紘汰は馬鹿だし素直だから、そうかなあ、そうかもなあ、って思いながらつい流されてパスを渡してしまう。で、舞がさらわれて、ライトと力を合わせる過程で、「やっぱり違うと思ったら違うんだ」って反省して、立ち直る。こんなとこかなー。

あと、ライトたちに最初に「関わるな」って警告するとこも、やっぱり違うよなー。
「協力…!?…だ、だめだだめだ!あんたたちまで危険に巻き込めない!」っつーくらい、浮わっつきながら動揺するくらいが紘汰らしいと思うよ。で、ライトが再度踏み込もうとするんだけど、とにかく「関わらせてはいけない」って思い込んでつっぱねるの、あんまり頭がよくないから。もしくは邪魔が入って頓挫するかの二択かなー。


うーん、毛利さんの仕事にしては、ちょっと紘汰の純朴さがないがしろにされているような気が。まあ、こういうこともあるんでしょうが。
共闘アクションはかっこよかったです!
…しかし、あの映画の番宣シーン、単体DVDでは意味不明すぎやしないかしらん。