double standard

平成仮面ライダーへの思い入れを語ります。現在は更新停滞中。

仮面ライダー鎧武 第32話「最強の力!極アームズ!」・第33話「ビートライダーズ大集結!」感想

きたぜ極アームズ!ああ、全国で行われたであろうあれをお題にした大喜利大会に出遅れたのがさみしい。言いたい放題だな。

忙しくしていた間についに3クール目のクライマックスがきてしまいました。おー、もう最終フォームの季節か。しかし『鎧武』は従来と勝手が違うので、なんかまだ2クール目にいるような気がしてしまいます。

ついにオーバーロード勢がこちらの世界に進出!ユグドラシル社の崩壊、沢芽市の封鎖…と、ついに破滅の口が開いてしまいました。
紘汰はサガラに選ばれ極アームズの力を手に入れる。すべてのアームズの頂点に立つその力は、しかし強大ということはそれだけ危険があるということ…。平時においては社会不適合者こと戒斗はこの非常事態についに真価を発揮。ミッチはなしくずしのようにオーバーロードに与し、凌馬はマッドサイエンティストとしての牙を剥き出しに。…あ、貴虎兄さん、まだ療養中だった。無人(ではないけれども)の沢芽市で、ついに混戦に火が点きはじめました。どうする?どうなる!?

てなわけで、ついに戦国時代に突入!という感じですね。社会の制約が剥がされ、力と力でぶつかり合うしかない。
ということで、めきめきと戒斗が頭角をあらわしてきました。このシュチュエーションにぴったりはまるのは確かに彼が一番だなあ。
戒斗は力を行使することに意義を見出しているからねえ。人を引っ張るタイプ、特にこういう状況では。
確かに湊さんの言う通り、紘汰とか貴虎とかについていく気はしないもんなー。理想を見過ぎて足元が危ういからな、この二人。身内に裏切られまくりですよ、しかも気づいてねえし。

匠の力(違)

そんな紘汰ですがサガラに見込まれ極の力を手にしました!おー!……おお……?
なんだこのデザイン
うん……いや、今までの鎧武のデザインとまったく違うからさ…いきなり西洋方面に舵を切られて違和感ばかりが…
と思って眺めていましたが、マントでわかりました。あ、あれ、信長の南蛮鎧ね。

参考画像。

ああ、そっち!
しかし、銀のつやつやさと胸当ての漆塗りっぷりで、わたしが真っ先に連想したのはジャポネスク趣味の銀食器でした。特に形状的に水差し。

しかしここにきて信長かー。ノブくん!ノブくんじゃないか!(もう誰が覚えているネタなんだ)紘汰はあんまし第六天魔王って感じがしないんですけどねえ。なんかわたしのなかでイメージエラーが出ています。うーん。
しかし、32話では動いてもかっこよくねえ!と思ったりしたのですが、33話のOP映像で目を瞠り、本編ですっかり納得の方向に。あれ、見せ方けっこう難しい気がする。一歩一歩重々しく戦う、ってのも紘汰には似合わないし。
各アームズの武器が使えるってのは、ストレートだけど今までなかった灯台下暗しな特徴ですね。ほら、今までって合体させてたから。鎧武の無骨な戦いっぷりはとてもわたしのツボだったりします。うおおー!槍二刀流とか激シブだぜ!

しかし複眼部分のキラキラさが相変わらずわたしに化粧品を連想させる…。なんですか、クリアパーツの技術が上がっていろいろ挑戦しているのでしょうか。ウィザードもだったし。

この力の先はまだあるのかなあ?これで終わりとも思えない怖さが『鎧武』にはある…

ぼくらの街を守る者

無人の街をパトロール、というシュチュエーションがなんかわくわく。7話のスイカアームズ回を思い出します。少年探偵団的なものにあこがれてたタイプなんですよ、わたし。
怪人の侵攻に際して街が空っぽになる、という設定はユニークですね。非日常感が際立つ。描写の自由度も上がりますしね。しかしこれは、4クール目は街の外へ出そうでこわいなあ。

沢芽市の出入り口少ないんじゃないかという指摘が巷で多そうですが、たぶんあれで正解。中心部からかなり離れた集落をユグドラシルの資本が無理やりでっかくしちゃったんでしょうね。発展しているように見えるけど、箱庭。いびつです。行政システムはしっかりしてそうだったけど、逆に、あそこですべて完結できるようにしないといけなかったんだろうな。そんなところが封鎖ですからねえ…不穏だなあ。
しかしミステリの舞台によくありそうな陸の孤島っぷりである。

そしてビートライダーズ集結!しかしブドウアームズがいないぞなんてこった!
というか城乃内…!え、おまえ、そんなんだったの…?え、そんな志が…!?…まあいいや、かっこよかったから。許す!
鳳蓮さんも参加してくださるとは嬉しいぜ!しかもニセ斬月を見抜くとは…さすがすぎる。しかしあのシーン、解説役すぎて噴いた。いや、虚淵さん、もうちょっと二人以上のからみをさせてやってください…対話だけで話を進ませるから硬直して見えるんだよなー。
円陣のあたりは問答無用でかっこよかったぜー。

みんながいなくなっても街は街。とルーツを共にする者同士、戒斗と舞が心を通わせるシーンにちょっとドキドキ。おい、ここにきて戒斗がかっこよく見えてきたぞ!この32・33話は、極アームズ回と見せかけて戒斗回ですね。しかし舞は避難しなくていいのか。ほら、ご家族とか心配するじゃん。ビートライダーズは普段から放蕩者だからあんまり気にならないんだけど。

戦闘のあたりといい、舞と戒斗の会話といい、この二話は画が良かったですねー。もうずっと「さすが石田監督…!」って言ってました、わたし。
巨匠といえば男の友情回ですが、なんかここんとこ男女の描写のキレがすさまじいですね。

その実を食べると

やあ、しかし坂東さんが残っていて感動しましたよ…かっこよすぎる!かっこよすぎるよ坂東さん!
とか言ってたら紘汰の身にまさかの変化が…
「ずっとベルトしてたから腹が減ってないんだよなあ」
「なんか味薄くない?」
や め て

うぎゃー、予想していなかったわけじゃないけど、やっぱりやめてくれー!異界の力を身体に取り込むということは、やはり、変化を生じさせるということで…紘汰、人外化フラグ
思いのほかショックを受けてしまいました…五代や剣崎のときは、まあ話の流れ上そうなるよなあ、というわりと距離を置いた見方だったんですが。これはやっぱり、紘汰がなんもしらないその辺の子どもだったころから見守ってきたせいでしょうね。

「充分がどうかなんてわからない!俺は前に進むって、裕也に誓ったんだ!」

真っ直ぐ、というにはあまりにも目先の勇気すぎて胸が痛い。でも、それが紘汰らしさで、そんな紘汰だからここまで来ているんだよなあ…
ただ、もう紘汰は後悔はしないんだろうなってわたしは信じられるので、あとは応援するのみです。がんばれよ!

あなたがあなただから、つらい

そしてミッチ…ああ、ミッチ…

保護欲が独占欲に歪んだあたりで、わたしはフォローをやめたわけですが。でも33話見て、なんかかわいそうになっちゃったよ。
「なんであの人ばっかり強くなる!」
「紘汰さんはしょせん紘汰さんだ。まだ付け入る隙はある……」
うーむ。これさあ、たぶん紘汰が気づいたらミッチは止まれるんじゃないのかな?ミッチ、一人で自分の頭の中をぐるぐるしているだけなんじゃないのかな?
まあ、だからっていって、気づかないのが罪というわけではないしなあ…しょうがないよなあ…

ミッチは、こういうことが出来てしまう人なんだよね。でもそれだって悪いことや罪ではないんだ。
ただ、それが歪んだ方向に行ってしまったとき、自分では止められない。走り出した列車が止まれないように。
ミッチは紘汰を粉々に壊したい。でも、当の紘汰はミッチを信じ切っているからそのミッチの破壊願望をスルーしてしまう。そしてそもそもの最初に、壊したいと思いつめるほどにどうしてミッチが紘汰を好きになったかっていうと、それはミッチを信じ切ってくれる人だからで、そうなると――これはもうミッチの独り相撲になるほかない道筋じゃないか…

ていうかこれ、気づくことになったら紘汰も落ち込むパターンやないかい!地獄か!

参考画像について

今回の写真はこちらからお借りしました。
http://www.yoroi.co.jp/index.html
なんと鎧兜や甲冑の販売・修理会社さんですよ!むろん個人にも!
ていうか普通に大河ドラマなどに協力されるところでした。

なににびっくりしたって、このサービス。
http://www.yoroi.co.jp/lease2.html
結婚式に鎧兜…だと……!?
興味のある方は、ぜひ!