double standard

平成仮面ライダーへの思い入れを語ります。現在は更新停滞中。

仮面ライダー鎧武 第42話「光実!最後の変身!」

おいこれ、いつもの平成ライダーなら残り3話で詰め込んでくる展開だぞ!

怒涛の展開が続き、もう、毎週ちまちまと言いたくない!まとまってから語りたい!
とか思って前回は記事にしなかったのですが…やっぱり出てこざるを得なくなった。
ヨモツヘグリ=黄泉戸喫(ヨモヘグイ)ってロクでもなさすぎるだろ!!!そんな名前付けんなよ凌馬…

前回までの三つの出来事

ひとーつ、フェムシンム絶滅!
ふたーつ、舞に黄金の果実が託された!
みっつ、紘汰がオーバーロードの力を振い始めた!

どれをとっても喜ばしい要素が一つもない
舞は王妃になっちゃうの?っていうか、アダムとイブのイブですな、この場合…
いやあ、まさかまさか、舞も人外に片足突っ込むことになるとは思いませなんだ。紘汰・戒斗・光実というトライアングルの中央にあった要素の一つに舞という女性がいたわけですが、それが黄金の果実と重なるとはなー、隠喩ではなくそのままの意味で。

紘汰はますます人の身から逸脱していく…
レデュエに対する怒りから、壊れたカチドキロックシードを修復して変身してしまったのには、音楽も相まってかっこよさがありましたが…
「うわー、やめてくれー!」と同時に頭を抱えたわけで。
そんなこと言ってたら42話のこの展開ですよ。

最後(期)の変身

まあもうみなさんググったとは思うんですけど。
ヨモツヘグイというロックシード。禁断の果実の中でもとびきりのこれは、『古事記』に出てくる黄泉の国(死の国)の食べ物の呼び名です。死の国の食べ物というのはね…全世界の神話において、一度口にしたら現世に戻れない呪物なんだよ…
なんつー名前を付けとるんだ、凌馬!
っていうか、これ、プレロックシードというか、先行試作品ですからね。つまりはそういうことなんだよね、いやわかっていたけどね、いたけどさ!
ヘルヘイムの森の果実=紘汰たちが使ってるロックシード=黄泉の国の食べ物です、って言明されちゃいましたがな。
そして光実に渡されたそれは、ほぼ原形に近いという。
そんなもんを渡すな!

ところで、あんなもんが引き出しに入ってたってことは、あの病院は凌馬の関係なんでしょうなあ。誘導しやがって…

そして蛇さながらに光実に囁き、プロフェッサー凌馬はヨモツヘグイの実を彼に手渡すのでした。

だから舞くんが始まりの女になることを望むはずだ

HAHAHA!紘汰がそんなことするわけないJAN!
とかテレビの前で笑ってたら、数瞬のためらいの末ミッチがその説に靡いてしまって、わたし真顔。
ええ〜、そこは紘汰さんのお人よしを思い出してくれよう。などと思いましたが。
もしかしたらミッチは紘汰が怖いのかもしれない。極という人外の力を手にしている紘汰が
そう思ったら、ひどく哀しくなりました。
…まあ、紘汰の行動に予測が立てられるのなんて、舞と戒斗くらいしかいないのかもしれないが…

ぼくはなにを守ろうとしていたんだっけ

守ろうと、この人だけは守ろうとしていた人の危機の前に、ミッチの最後の自制心まで崩れ去っていく。
そしてついには自分の命まで投げ出す覚悟を固めてしまうわけですが…
でもこれ、もう「覚悟」なんてもんじゃないよね。

あなたのためになら こんな命…投げ捨てたってかまわない

(お前の命に価値はない 彼女と釣り合うはずがない)

自分の命だからって 惜しむものか!

僕にはもうなにも残されていない
もう舞さんだけなんだ!

たぶんもうミッチは、賭けの場に出せるものが、命しかなくなってしまったんだ。賭け、と言って間違いであれば、誓いの場に。
自暴自棄と言うか、自傷行為に近いような気がする。
凌馬に操られている可能性にすらもう頭が回っていないのを見ると、ミッチがほとんど錯乱していることがわかる。

兄の幻影の言動を眺めていると、ミッチは「自分は許されない。だから勝ち取らねばならない」と思い込んでいる節がうかがえる。
ミッチは、嘘をつくこと・騙すことを手段として割り切れてはいなかったんだ。薄汚い行為とわかってて、それをしてしまう自分が嫌いだったのかもしれない。
だって凌馬を見ろよ!アイツ、許すだの許されるだの、ハナから念頭に入れてないもん。気にするってことは、自分がそこにこだわってるってことだ。
…それがゆえの頑なさなのかなあ…ことごとく救いの手をはねのけてしまうのは…
うーん、正直、光実をここまで読み取るつもりはなかったのですが。演じる高杉真宙さんに、引っ張られてしまいました。
たぶん虚淵さんの設計図だけだったなら、どちらかというと壊れていく方に重きが置かれていたような気がする。血を通わせたのは高杉さんの功績だろうなあ。

…ミッチにあんまり感情移入したくないのは、ああいう思い込みをしているヤツは慰めてもしょうがないと思うからなんですよ。
自分で傷ついて、目を覚ましていくしかない。
わたしの脛の古傷がそう言うのです。

冥界!ヨミ・ヨミ・ヨミ

なんちゅう電子音声だ。
というわけで「仮面ライダー龍玄・黄泉 ヨモツヘグリアームズ」。なんでぶどうとキウイを合わせた姿なんだというツッコミはしない。
カラーリング的にゼロノス・ゼロフォームを連想しましたが、ヘッドの形がなんか邪魔してくるので一所懸命考えたら、ダークキバの方が似てないかという結論が出ました。そういやあれも、音也の命吸ってたな…
とてつもなくロクでもないですが(わたしはこの番組について何回この言葉を口にするんだ)、持ち出した武器が斧というのにも頭を抱えました。なんだよ、あの山小屋に置いてそうな物騒なやつは。もうちょっと意匠があれば印象の緩和もされるものを…

フェイスプレートまで変わるんですね。なんか、性質まで侵してる感じがして不穏だ。

そういえば最近カチドキが極の前座になってると指摘されますが、わたしはあんまりそれはない。
「カチドキでもダメかー。じゃあ極か、しょうがない」みたいな感じ。極はあんまし使って欲しくないんだよー。そもそも友だちに向ける力ではない!

さて今回は諸田敏監督。わたし諸田さん好きなんですよー。なんか画質がマットで。子ども向けの目線の低さと、男の人らしい力強さが混ざってて、ヒーロー物って感じがします。
鎧武・極と龍玄・黄泉が影となって打ち合うシーンで今週終わりとかかっこよすぎですよ!でも内容が辛くて素直にはしゃげない!
雨のシーンもかなりの気合が入っていましたね。個人的に諸田さんの画は暗いところ・埃っぽい場所が特に映えると思ってるんで、今回はそこにも注目しました。
あとしょうもないことですが、ズタボロになって顔が腫れあがり、髪の毛が下りてる状態になってた紘汰と戒斗にちょっとグッときてました。

世界を壊してどこへいく?

ここ最近、いやー戒斗さんかっこよくなりましたなー、とかのんきなこと言ってたら、この人やっぱり相当ヤバかったよ。
うん、わたしは信用してなかったよ!
とはいえ、この世界そのものに、すでに興味がなくなっていたとは思わなんだ。
それで来週、その発想かー…ああもう、三者三様に人間を越えていく。
湊さんは戒斗にとっての始まりの女になるのかね?ということは、やはり最後は紘汰と戒斗の一騎打ちか?


…兄さん、兄さんはまだなの!?待って、本当にもう死んでるの!?