double standard

平成仮面ライダーへの思い入れを語ります。現在は更新停滞中。

仮面ライダー平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド&ゴーストwithレジェンドライダー

見てきましたー。


んで。
すみません。今回、文句しか書きません。
たぶんこのブログでここまで愚痴しか言わないの初めてだと思う。

まあ…果たして、わざわざネガなことを公共の場で吠えるべきなのか…というのは、悩むところなのですが。
でも、もうナアナアですませたくない。思ってることを言わなくては、わたしはどんどん記事を更新できなくなる。と、まあ、そう考えまして。
わたしなりの平成ライダーとの向き合い方であり、閲覧者には何かの整理につながれば、とそう思います。

「そういうのは聞きたくないよ!」という方はブラウザバックでお願いします!

叫び

無難なものを作るなぁぁあああ!

あれだけのワケのわからない絵面を集めておいて、なんで遊ばないんだよ!!!


ハアハア…

とまあ、のっけからキレ気味で話を始めるのですが、実を言うと怒ってはいない。呆れてもいない。
むしろ言うなれば、乾いています。へー、ふーん、そうなんだー。てなくらいです。

でも、それが一番だめなんじゃないか?わたしは、もうむしろ怒った方がいいんじゃないか?

というわけで、今回は怒る。怒らせていただきたい。
いつもならもうちょっと冷静に「分析」で対応するところなんだけど、今回は感情に任せたいのです…

ここ最近…そう、もうズッパリ言っちゃいますけど、ここ最近の平成ライダー、無難すぎやしないか。

この映画もさあ。確かにキャラクターは全員見せ場を持たせたよ。主役の永夢とゲストキャラの軸もあった。
でも、それだけ。
物事が起こって、始末がつくだけ。
印象に残る場面も、セリフも、エピソードもない。
情緒がない。

この映画は、言ってしまえばただノルマをこなしているだけ。
遊ぼうよ!そっちの方が楽しいだろ作ってて絶対!
悪ノリしてくれてもいいよこの際!スベって寒くなる方がまだ記憶に残るよ!

足りないもの

たとえばさ。パックマンの攻略方法は確かにパックマンの設定に基づいていてそこはしっかりやってたよ。
だけど、倒す一連の流れに工夫があったかい?仮面ライダーの世界にパックマンが出てくるんだよ?なんか気の利いたセリフのひとつ、気の利いたアクションのひとつもないのかい?
イジれよもっと!

佐野史郎さんもさ。せっかくの大物俳優だよ。遊ぼうよ。
まだ『ドライブ&ゴースト』の方が遊んでたよ。あれはあれでしつこかったけど、でもあれは正しいよ。
大体、佐野史郎さんだよ。これまでどれだけのカルト映画に出てると思ってんだよ。映画を作る人間として、もっとテンション上がって行けよ!

そんでもって先輩ライダーだよ。
すごい!全然テンションが上がらなかった!そのことが悔しくてたまらない。
だって、彼らの言いそうなこととかやりそうなこととか、全然ないんだもん。お話を進めているだけなんだもん。
もっと盛り上げようよ。お客さんが一番楽しみに来てる部分だよ。煽って行けよ!
戦闘シーンで各主題歌が流れたのに、お話の流れはまったく淡々としていたもんだから気持ちが乗っからなくてボーっと見るしかなかった…
消化不良のため家に帰ってからヒーローショーのチケット取ってしまいました。なんでだ。

野岳さんが出なかったことはしょうがない。わたしはそこは責めない。
でももっとやりようあったろう!
一言でも、紘汰が言いそうな言葉を言わせてくれたら、それだけで仕事は完了するのに。
一行の台詞にすべてを込めようとしない脚本とは、なんなのか。
画面だってもっと派手にあおったりすればいいのに。右から左へ通り過ぎるだけじゃないか。

来いよ!もっと仕掛けて来いよ!(両の手の甲を相手に見せて、胸の高さの位置で自分に向かって動かしながら)

糾弾

『ゴースト』の冬映画も実を言えば同じようなつらさは感じていたけど(ちなみに夏映画は見てない)、でもまだ遊びの部分があったし、キャラを演じる役者さんたちの表情の豊かさでしのげていた。
でも『エグゼイド』は最初からたくさんのキャラを投入した構成のせいで、この映画の段階ではまだキャラが育ってない部分があった。その状態でこれなので、キャラへの愛着でしのぐという技も使えない状況だった。

脚本の高橋悠也さんのせいだろうか?でも、わたしは、高橋さんは手を抜いているわけじゃないと思う。
ただ、無難なものしか書けないんだと思う。それは職業的脚本家としては別に悪いことじゃない。
(つまんないけどね。某敏樹御大や某ヨネムーや某三条さんにわたしは文句を言うことがあるけど、でもそれは文句をぶつけていける個性を持った脚本家だと感じているからなんだ。)

わたしはPの大森さんに責を問いたいと思う。高橋さんを選んだのは大森さん。高橋さんの脚本に最終的に責任を負うのは大森さんだから。

もちろん製作というのはチームプレーで、ときに相乗効果あり、ときに足の引っ張り合いがあるのは承知の上です。
けど、それをしのいでこれまでいいものを作ってきた実績があるのだから、やっぱり脚本家とPとあと監督が決め手になるとわたしは判断するよ。

何が問いたいって、2作目だよこれ、ということだ。『ドライブ』はなんだったんだ。戦隊まで含めれば『キョウリュウジャー』だってやったじゃないか。『ドライブ&鎧武』は超おもしろかったじゃないか。なんだったんだ。
結局は三条さんの力だったのか。そう思っちゃうよ。そして三条さんは塚田Pの流れで来ていたわけだから、それじゃまったくおんぶにだっこじゃないか。

坂本監督には大所帯仕切りは期待してなかったけど、今作のまとまりのなさは特につらい。
あと、味方側に動ける人が少ない一方、敵側に動ける人を集めまくったせいで、格闘シーンのバランスがめちゃくちゃ悪かったのもつらい。それなら見せ方にもうちょっと工夫してほしい。正面からぶつけさせたら主演側が負けるに決まってるじゃん。
脚本の襞から感情を拾うっていうタイプでもないし。坂本監督はこういうときに呼ぶ監督じゃないんじゃないか。やっぱりそれは大森Pに責を問うよ。

オリキャスも、せっかく集めたのに…全然心が躍らなかった。すごいな逆に。
だって物語もインパクトも一切なく、ただ画面に出るだけなんだもん。
脚本が無味無臭なら画面のインパクトにかけたいところだけど、坂本監督はその辺の機微がある人じゃないもんな…

ていうか、「平成ジェネレーションズ」ってタイトルはなんだったの?この五人をそろえて、なんの意味を持たせたかったの?
せっかく全員バトンタッチを繰り返してきた顔見知りという背景を持っているにも関わらず、この意味のなさはなんなの?

でも、そもそもこの映画だけの話なのか?この問題は。つまり、無難に作ってしまっているという問題は。
本編にも言えることではないのか?
どうなんだ?

願い

……すみません、こんな愚痴を載せてしまって…

何も言わず消えているのが正解だったとは思います。
でも、無難なことに対して哀しみを覚えているのに、自分も無難に振舞うというのは辛いのです。

もちろん、この映画を楽しんだ方も多いでしょう。その方の見方と、わたしのとがたぶん異なるのだと思います。

ここで何を言ったところで、制作に影響をするわけではないでしょう。楽しんでいる人を不快にさせてしまうだけでしょう。
でも、公共の場でブログというものを開設してしまった以上、わたしはここで叫ぶ責を自分に負っていると感じています。これまで書いてきたわたしの「楽しかった」という記事への責任を負うために、わたしの「楽しくなかった」という意見を表明しなければそれは逃げではないか、と。

仮面ライダーを見る時は、できるだけフラットに見よう、と考えています。それは、わたしが特撮というジャンルそのものに対して疎いこと、子ども番組というものに対して理解が及んでいないことに起因します。
こうしたらいいのに!という感想が、果たして妥当なものなのか?と自分で引っかかってしまうからです。もちろん、感想というものはあらゆる立場から出されるべきもので、自由なものです。これはわたし個人のこだわりです。
ですが。それでもやっぱり、わたしにも、こだわりがあったんだなあ…ということを今回痛感しました。

わたしは、映画に、テレビドラマに、制作者たちの気合を、意地を見たい。すごく憧れているから。尊敬しているから。
誰もが納得するような、八方丸く収まるような、そんなぬるいものは、お金を払って見たい物じゃない。
物を作るプロフェッショナルたちに、わたしはそれを望みたいのです。

どうしようもないような長文、失礼しました。