平成ライダーの監督たち
[挨拶]でも述べましたが、わたし、映像見るのがすごく苦手でした。
ストーリーはわかるんですけど、どうしてここで後ろから寄るのかとか、カットを変えるのかとか、あと特に「間」!そういう映像の「意味」がつかめなくて、興味を持てなかったんです。
たぶんですけど、ビジュアル感度が未発達だったのかなーと思います。絵も見るの苦手だったし。頭でばっかり考えちゃうんですよ。
動きの快楽であるアニメーションとか、言葉と動きを粒立たせる舞台演劇とかはなんとなくわかるし、好きで興味も持てていたのですが。そういえば美男とか美女もいまいち良くわかってなかったしなあ。みんながそう言うならそうだろう、みたいな。
とかそういう人間だったんですが、『電王』を経て平成ライダーを見始めまして、映像に興味が持てるようになったんですわ。
- 子ども向け特撮ドラマってことで誇張とか強調があるから、とっかかりがあった
- 脚本に溜めや意味が多いので映像に集中せざるを得なくなる(特に靖子脚本と敏樹脚本)
- 監督の自由度が高い(シリーズを通して演出が均質でない)
このあたりが理由かなー。
あと、純粋にきれい、かっこいい場面ってのも多いから、「ああここは意味を考えずにかっこよさを味わえばいいんだ」とリラックスして映像を見ることも学びました。
読み解こうと思わせる撮り方と脚本展開だからこそ、そういうところまで目が行くようになったわけではあるんですけどね。いろいろとわたしのターニングポイントになっているんです、平成ライダー。