double standard

平成仮面ライダーへの思い入れを語ります。現在は更新停滞中。

桜田ヒロムという男

ヒロムが好きです。
っていうか感情移入してしまうのですよ…

ところが世間では不評のもよう。なに考えてるのかわからない、とか、ついていけない、とか…
しまいにはキャラ造形できてないんじゃないのと言われる始末!
そんなことはありませんよ!
というわけで語ってみたと思います、ヒロムくん。



前を向く、ということ

かっこいいー超かっこいい。なにがかっこいいって、
目的を達するための冷静さ…そして敵の懐に飛び込むハートの強さ!
あこがれるなあ。わたしも可愛げのなさでは負けませんが、冷静さもハートの強さも中途半端ですもん。ヒロムは傷だらけになってもいちはやく立ち上がるし、決断は早いし、決断したら迷わないし、かっこいいなあ!

やっぱり一番好きな台詞は「13年前を元には戻せない!」ですね。演じる鈴木さんの気魄もあいまって名場面です。
回ですとクリスマス回が一番好きだな。熱いよ。戻ってきてからのヒロムがもう超かっこいい。このときの鈴木さん超かっこいい。あのまっすぐな瞳がいいんですよ!

『ゴーバスターズ』っていうのは、つまりは、すごく厳しい事実にぶつかっても前を向いて走り抜けていくって話です。
ヒロムはそんな話をまさに体現していた。
決断がはやくて、決めたら迷わない。この「決めたら迷わない」っていうのが、ヒロムの最大の魅力じゃないかとも思います。
最初登場したとき、彼は家族の無事を信じていました。…でも、事実はああで。それじゃ、ヒロムは馬鹿だったのか、ヒロムを信じたわたしたちも馬鹿を見たのか?違います。
信じる、というのは現在の行為です。その場その場で行うしかない。最終的に間違っていたならそれも受け入れる、それも含めてが信じるだとわたしは思います。つまりは、覚悟はあるのか?っていうことです
ヒロムはそれが出来る。すごいなって思います。
願いが叶わなくても、わたしはあんなにまっすぐ前を見据えることが出来るのかな。即座に次に踏み出せるかな。
もしも出来なかったとき、あんな瞳の人が隣にいてくれたら、どれだけ心強いだろう。
ああやっぱりヒーローだ。

…靖子さん的に言えば「馬鹿」なんだと思うんですけどね。でも、靖子さんの好きな馬鹿って、つまりはこういうことだと思うんですよ。



ヒロム取り扱い説明書1

わかりにくいと言われるヒロムの内面ですが。でも、よく見てみるといたってシンプルです。平成ライダーのあいつらみたいには複雑骨折していないよ!(笑)

両親が命を賭けて託してくれた使命を果たしたい、人々を、世界を守りたい。
たったこれだけ。
ただ彼は目的>>>>>手段なだけなんです(笑)そして手段が雑(笑)

ていうか、わかりにくいとか言われちゃうのは自分で自分を説明しようとしないからなんですよねー。だって自分から内面を吐くのって恥ずかしいじゃないですか!また靖子さんの脚本はストイックだから〜。
脱出ゲームの回であったように、「自分が自分のことを分かっていればいい」っていうのが主体だからいちいち言わないんですよね。しかも、行動を選ぶ基準が「目的を達せられるか否か」だし。

で、取る行動がわりと無謀なもんだから、たぶんドン引き(笑)するんですけど、あれなんであんなに自分をいたわらないのかっていったら、自分だから粗末にしていいって思ってるんですよ。
他人だったら尊重します。したいし。でも自分自身ならいくら使ってもかまわないやー。ってな感じ。…うん、まあそういうことやると回りまわって周囲の人を傷つけることにつながるんだけどね。隣の火野映司とか見てみろよ!(あ、同じ靖子キャラだ)
やー、でもそこで叱り飛ばしてくれるニックがいるからなー。ヒロムうらやましい!「お前の13年は俺の13年だ、そうだろ!?」は本当に名台詞。自分だけとか考えてんじゃねーぞ、ヒロム!
ニックに対する大キックはデレです、デレ。最大の甘え行動(笑)ニックは身内なので粗末にします(笑)
ストレートな物言いは愛嬌だよ。むしろそう受け取ってやってくれよ。言い過ぎたら反省するんだしさ…本人だって申し訳ないと思ってんだよ、なあ!

だんだんヒロムを庇っているのか自分を庇っているのかわからなくなってきました(笑)
まあまだ20歳ですからね、彼(たぶん作中で21歳になったでしょうが)。まだまだこれから。それが証拠に、最初のころのヨーコちゃんと打ち解けていくあの過程がかわいらしくてなりません。
ネットでぽろっと人様の感想を見て、「人の気持ちが理解できないんじゃないか」とまで言われていて若干へこみました。
そんなことは…そんなことはないよ…まあ、あんまり他人を気にしてないってところはあるでしょうが。自分は自分、ということは、他人は他人と考えていると言うことでもありますから。でもそれは、愛想がないってだけで、優しさがないということではないと思います。…よ?



ヒロム取り扱い説明書2

わたしが見聞きした中でわりと批判が多かったような気がする回の解説。


コンバインオペレーションの訓練で、ヒロムが仲間に任せないせいで反応が遅れるってところ。
「頭が切れて冷静ならそれはすぐわかんだろ」って言われとりましたが、頭がいい前に自分で自分を追い込む性格があるんですよ。自縄自縛ってやつですね。


在りし日の家族の幻影を見せられて、取り込まれかけるところ。
「頭が切れて冷静ならそれはすぐわかんだろ」って言われとりましたが、頭がいいとかそういう前に、やっぱり7歳からの思いがあるんですよ。たぶんあれは、騙されたかったんじゃないかなって思います…
あそこで吹っ切れさせなかったのは、亜空間での戦いまで持ち越させたかったってことだと思います。あのタイミングでこの話を出したのも、亜空間での戦いのための伏線。このときのヒロムは、まだ過去に未練がある。自分でも意識していない、奥底で……


やっぱり人間感情の生き物ですから。感情がうすそーに見えるヒロムでもそれはそうなのです。っていうかうすそーに見えるだけで、溢れかえるほどにあるんですよ感情は!


わたしは戦隊はまったく見ないので不案内ですが、キャラクターの描き方はかなりくっきりはっきりなんですよね。それを考えると、確かに『ゴーバスターズ』はもうちょっと生に近い気はします。
でも大人向けかなあ?わたしはちゃんと子ども向けだと思うんですが。
たぶん、手綱のゆるめ具合と、くそシビアなところの混ぜ具合に関して多くの人は居心地悪いのかもしれません。設定がかっちりで描写がゆるめ、っていうのが期待されていたんじゃないのかな。
『ゴーバスターズ』は、設定がゆるめ(ギャバンが出てきたりな!)で描写がきっちり。
わたしはどっちかって言うと後者の方が好きなんで、それで『ゴーバスターズ』も好きなのかもしれませんね。



レッドバスター、レディ・ゴー

世間の中にはイケメンがガワに入ったら席を外すと言う方もいるもようですが。わたしは戦闘…というか格闘シーンが好きなのでばっちり見ます。特に『ゴーバスターズ』のアクションはすごくツボなんですよ!

レッドバスターかっこいいぜ!ってのは、やっぱり高速移動によるアタックが一番ですが、わたしが好きなのはソードアクション!特に変身直後、敵に向かっていくところです。
ぐわーっていくんじゃなくて、剣先で2,3回牽制で突いて様子を見たり怯ませたりしてから、確実な攻撃を繰り出す!というところが使命を果たすプロっぽくてすごく好きなんです。
対照的なのがビート&スタッグですね。あの二人は戦いそのものを楽しんでいる節があるから、派手に動き回ります。
vsダンガンロイドやvsケンタテロイドのときのような、針の穴に糸を通すような精密な一打もしびれます!

エースも超かっこいいしな!



さいごに

まあ真面目な話をすると、ヒロムはずっと一人で戦う意思を高めてきたっていうのがあると思います。
友だちもいたし、お姉さんもいたけど、それはいずれ守らなければならない対象である、ってずっと思っていたんじゃないかな…お姉さんは体が弱いし。
誰にも頼らない、自分でなんとかする。そういうことを7歳のころからずっとずっと自分に課して育ってきたのが桜田ヒロムという青年です。自分のことを説明しないっていうのは、そういう背景もあるんじゃないかな。全部、内に秘めて。
ニックがいてくれて良かったなって、本当に思います。

隙がないから愛嬌がない、というのは確かにそうなんですが。
でも、隙がないように見えて、わりと脇が甘いですよヒロムくん。だって、うっかりヨーコを怒らせてしまって困惑しちゃうくらいですから。

まったくかっこいいのにお馬鹿さんだなあ、とこの感想を書くのに録画を見返して笑いながら、さて来年のVSではこの一年の戦いを終えてちゃんと先輩になれているのか、それを楽しみにしたいと思います。



おまけ

先日のわたしの家族との会話。
母「ねえ、ここに置いといたはずのわたしのタオル見てない?」
わたし「知らない(即答)」←さっき部屋全体を見たという経緯があるため
母「……」

母「せめてさあ、見回すとかくらいしなよ……愛想がない

これをヨーコとヒロムに当てはめて再現してみよう!