double standard

平成仮面ライダーへの思い入れを語ります。現在は更新停滞中。

仮面ライダー鎧武 第45話「運命の二人 最終バトル!」

ここで「乱舞エスカレーション」!!!ぐわー!
曲の入りと紘汰の変身手順が完璧に合わさって、ああこの心が破裂するほどの感覚…わたしはこれが味わいたくて、平成ライダーを見続けているんだ。

体ごとぶつかって、勢いあまってそのまま突っ込んでいく。普段なら、踏みとどまるところ。全力を出し合っている。激突という言葉がふさわしい。
その背後で手勢のインベス同士もぶつかりあっている。乱戦、混戦は『鎧武』の華だねまったく!!
龍型インベスがビルの間を動き回っていて、その中を鎧武とバロンがぶつかりあっていくところは、立体的で迫力があるなあ。なんという躍動感だ。
これもう、一個一個言い出したらきりがないんでやめます。


というわけで、ついに…ついに最後の戦いの火蓋が切って落とされました。
紘汰VS戒斗。世界を守ろうとするものと壊そうとするものの戦いは、どちらに軍配が上がるのか?

そして戒斗はひとりきり

もうしょっぱなからバトルに持ち込むのかと思いきや、さらなる状況の整理が行われました。
虚淵さん、律儀だよねー。

前回、戒斗についたと見せていたザックでしたが、すべては友人を止めるための演技!
ずっと戒斗を心配していたって、どんだけデキるNO.2なんだ。
しかし、その作戦は湊さんの身を挺した妨害によりあえなく失敗。ベルトは壊され、これにてビートライダーズは全員が戦闘不能に。たぶんザックは死んでいない…と思いたいのだけど、どうなのかな。
なんかこう、このお片付け感、デジャヴるなと思ったら『オーズ』終盤に似てますね。

しかし、湊さんまでいなくなるとは思ってなかった。ゲネシスチーム、またの名を大人組は全滅かあ…子どもたちは生き残ったことを考えると、なにか意味のある対比なのだろうか。

それにしても。

あなたは、わたしを求めてくれた?

って湊さん、そんな感情ちゃんとあったんですかい!
野心の道具、みたいな線引きのある関係かと思っていましたが…「女」だったんだなあ…
対する戒斗の返事は、

燿子は燿子
知恵の実は知恵の実だ

…ここは解釈がいろいろわかれそうですね。
わたしは、せめてチューくらいしたれよ!というこの状況においても、「そうだ」と肯定してやることができない戒斗を指しての、湊さんの「不器用な人」発言だとみなしたのですが。
でも、どっちにせよ、戒斗が見せたのは優しさで。
だから湊さんはほほえんで逝けたのかな。そうだといいな。

インベスの葬列を従えて。しかし、ついに王はひとりきり。
凌馬に引き続き、ザックにまでも破滅を予言された戒斗の行く末は?


さようなら、お姉ちゃん

すでに戦いのステージから下ろされたビートライダーズは、さらにここで街の外へも退去することに。
自衛隊が助けに来てくれたぞ!
救出に自衛隊がくるってのは、そりゃ当然なんだけど、なんかオタクらしい整合性の追及だなあと思いました。そういや、ミサイル撃ってきたのはアメリカだけなんだよなー。*1

良かった みんな無事だったんだ

真っ先に他人を優先して考えてる城乃内になんかぐっときた。
とはいえ、「実を食べたものや植物の種を植え付けられたものはいないね?」って、不吉…外の世界ではどういう対処がとられているんだろう…

そしてまた、一方で。この状況の変化は、紘汰に最後の決別をさせるのでした…
というわけで、

これが正しいことなのかはわからない
だけど いまなら正しい人の味方ができるんだ!

泣きそうになりながらそんなこと言うなよ!

晶お姉ちゃんに、ついにすべての真相を話す紘汰。
もうちょっと、ここの場面辛かったんですけどね。
でも、ふと思う。ちゃんと泣くことができた…それはすっごく大切なことなんじゃないだろうか。

仲間達には「ちょっとだけ」としか紘汰は言わなかった。どう伝えていいか、わからなかったから。
紘汰だって怖いし哀しいんだ、人間でなくなるのは。
だから、お姉ちゃんに向かって、泣きそうになりながら、でもこれがやりたいことなんだと叫べて、良かったんじゃないだろうか。
なんとなく、辛かったけど、救われもした場面でした。

ごめんな姉ちゃん
姉ちゃんの手料理、もう食べられないや…

違う自分になりたい、変身したい。紘汰の願いはこんな形で叶うことになった。
なんて苛烈なイニシエーション。でも、自分で選んだ道だから…紘汰は、後悔なんてしない。

そして、このやりとりの後で舞に語りかける紘汰の顔は、とてもサッパリしているんですよね。
甘えられる人がいて、最後に話せてよかったね、と強く思う。

準備はすべて、整った!

一人の女と二人の男

満を持しての紘汰と戒斗、二人の対峙。
もう双方ともに、あるのは己の肉体のみ。いやがおうでも、最終決戦です。
しかしそれが、

俺の未来で待っていろ
そう長くはかからない…

迎えに行くよ、舞
そう長くは待たせない…

キャー!この対比!
いやあ、久しぶりにわたしも女子モードが発動しました。まさか『鎧武』で出るとは思わなんだ。

つーか戒斗さんったら、「お前が欲しい」!お前ココに来て…っ!
戒斗は名前のごとくストイックなやつだからなー。黄金の果実が手に入る、という条件が付加されてやっと舞に対して本気という感じがする。そんなだからか、舞も結局受け流しちゃってるよね。
そんな態度で女子の心、特にあの頑固な舞の心がもぎとれると思ってるのか、戒斗!負けるぞ!(落ち着け)

一方、博愛の人紘汰は、この戦いを舞のためと位置づけている。
恋愛のようで、恋愛じゃないねえ、やっぱり。

とはいえ、どんだけかっこよい台詞であろうと、舞の願いは「戦って欲しくない」なわけで。
ここから先は、オトコの話だね。


インベスたちを従え、最後の一線を守って会話する二人の姿は、まさしく、第一話のアバンそのもの。
紘汰は最後にもう一度だけ、戒斗に問いただす。本当にお前は、世界は破壊されるしかないと言うのかと。

強くて優しいやつだっていっぱいいた!

そんなやつから先に死んでいった!

このへん、だいぶ抽象的ですが。わたしなんかは即座に浮かんだのは歴代の平成ライダーたちでしたが。
彼らの感覚だと、映画やコラボでであった人たちなのかな。ぱっと出てくるのは、やっぱり夏映画のラピス。
確かに、思いやりのある人間が蹂躙されるのが哀しいかな世の常。
舞も死んでしまったし、ザックは結局戒斗に敵わなかった。
たぶん戒斗は、踏みにじる強者だけでなく、そのルールを補強してしまっている弱者も許せない(自分がまさに弱者だったから家を失ったわけだから)。だから、すべてを一度滅ぼしてやり直そうという考えにいたったのかもしれない。
でも、それって結局、諦めであって。
だって戒斗が本当の本当にしたかったことって、滅ぼすことより守ることなんじゃないか!

お前を倒して証明する
本当の強さを!

そうかあ、紘汰は、戒斗のことすら引き受けようというんだな。
本当に、どこまでも、他人のために戦うんだね、きみは…

おもえば、紘汰はなんにも持たない青年でした。けれど、示される力とその行使を司る考え方に対する強烈な違和感をどこまでも追いかけてきた。どうしても、納得がいかない。そうやって、つねに彼は自分からではない戦いを行ってきた。
結局最終的に彼の前に立ちふさがることになったのが、レデュエや凌馬ではなくミッチや戒斗だったのは、そのせいかもしれない。
紘汰はミッチの思い込みも戒斗の諦めも受け止めて乗り越える。

そうか…ザックが戒斗の前に屈したのは、ただ止めようとしたからなのかもしれない。
紘汰は受け止める。受け止めて、打破してやる。
そうやって、打ち破った敵たちの想いを背負って、ただ一人の勝者は頂に上がるんだ。

ほかに誰もいない、孤独の荒野へと…


それにしてもあの流れからの変身はヤバいな!
(小刀で切るタイミングまでバッチリだった。震えるな…!)

残した希望

さて。
あいかわらず泣いてばかりのミッチ。
もう、駄目なのかなあと思いながら見ていましたら。
あら?

幻の貴虎の言動が、変わってきている!

兄の幻影は、結局、ミッチの心の一部。自分自身を糾弾する声なわけですが。
それが変わったということは…気付いたか?とうとう!?

そしてミッチはついに「兄さん」と叫んだよ。
紘汰のことも「紘汰さん」と呼べるようになったミッチ。なにかが変わってきている?


ところで兄さんはマジであの回で死んだのだろうか…

次回は決戦だ!

*1:なんか引っかかって再度調べてみたら、世界中からでした。いかんなー、記憶だけで書くと